ホームシック

街を歩いていてふとショーウインドーに映った自分の姿を見て

なんだか無性に悲しくなった。

これを着ると白い妖精みたいだと思っていた真っ白いコートも

すっかり灰色にくすんでしまいみすぼらしかった。

そんな自分を見つけてふいにオイオイと声をあげて泣きたくなった。

誰かに背中をさすってもらいたい。

誰かにあたまをなでなでしてもらいたい。

なぜかきょうだけは5才の子供のように訳もなく泣いてだれかに

だっこしてもらいたくなった。

これがいわゆるホームシックというものなのかもしれない。

ひとりぼっちで寂しい、かといって人に会うと極端に疲れるし、

鏡で自分の姿を見るとなんともみすぼらしくて小さい。

何もうまくいかないように思える。

なにかにとても疲れているんだなと思った。

ただただひとりぼっちを感じるだけ。

この一週間はそんなスパイラルに落ちてしまった。

new york11

なにもしたくない。

こんなときは家でだらだら回復を待つしかなかった。

この家主の本棚にあった「ダライラマ、こころの育て方」

や「人間失格」太宰治などいろいろ試したがどんな本も文字を追っても

頭に入らず全部途中でギブアップ。

最後に向田邦子「思い出トランプ」に落ち着く。

どんな小さな人生にも哀しいドラマがある。

人間っていろいろあるんだなー。

どうしようもない気分でベットにうつぶしてひとりで大泣き。

そして「ちっちくーん」と昔飼っていた犬の名前を叫んでみた。

(小説とはまったく関係なし)

単純に泣くことができて満足したんだと思う。

真夜中に起きてうどんを食べて寝て起きたら、

またお腹がすいていた。

けだるいながらも、真剣に野菜を切ってスープを作り始めたら

だんだん元気になってきた。

料理はいつもと違う脳みそを使うらしい。

わたしがホームシックと戦っているあいだ、NYは春のように暖かい

一週間だった。

きょうからまた冬に逆戻り。雨。

2010-03-15 | Posted in BLOG9 Comments » 

魚座

指輪をなくしてしまった。

一年半も毎日つけていたのだから、それはもう自分の一部のような物で

中指にぽっかり穴があいたような気分。

探しても探しても見つからず。

ぜったいありえないと思いながらも、もしかしたら料理をしたとき

タマネギや人参の皮と一緒にゴミ箱に落としてしまったのかもしれないと、

何度も 自分にあきらめを促すのだけれど、それでも時間を巻き戻したいと

また何度も思うのだった。

それ以来いろんなだめなことが立て続けにおこる。

なぜか男友達とけんかするようなことになったり、、。

おまえはサムライかと言われるほど、切りまくってやった。

しかし自分がどんなに正当なことを言っていても、正当なことを言う

ことが、必ずしもいつも正しいというわけではないことも知っている。

でもわたしは、おかしいことはおかしいと言いたいのだった。

自分はけんかして水に流しましょう、といういい性格の人間だと

今まで思っていたけれど、もっといいのはけんかせずに水に流せる人間だ

とわかった。

この場合、大和撫子としてぐっと言葉をがまんし丁寧に魚をさばくように

問題を説明、 解決するべきだったとだと反省する。

ここで反省するところがまた女々しくて、、、そんな気苦労をする

自分がまたかわいそう。

park

こんなだめな時なぐさめに、星占いをのぞくと

どの占いを読んでも今、魚座は 最高潮 、星5つ!!

自分がとてもツイてないなと思っている時に、

アンタ今がサイコーと言われたら、どうすればいいんだろう。

なんのなぐさめにもならない星占いである。

2010-03-08 | Posted in BLOGNo Comments » 

黒田光一さんのギャラリー

このあいだのAkaakaでの展示の時、最終日に会場の記録写真を

写真家の黒田光一さんに撮ってもらった。

黒田さんは 風貌はそうでもないけれど、黒田さんの写真は

とてもジャズィーな感じがするなと思っていたら、

まさに音楽のように写真を撮る人だった。

あとで撮ってもらった写真を見て驚いた。

自分に記録写真を撮るセンスがないからこそ、展示の記録

写真を頼んだつもりだったのに、それはあきらかに黒田

ワールドで、普通の記録写真ではなかった。

この構図は、黒田さんならではのものだと思う。

例えば、これ。

なぜかDVDの画面を撮っていて、言ってみれば、粒子が美しい。

展示4

例えばこれ。テーブルの赤が美しい。

展示3

こんな前衛的な記録写真は、もはや記録写真ではなく、

もっともアバンギャルドに記録された黒田さんの作品

のようである。さすが、写真家というのはおもしろい。

わたしはただの記録写真でさえ型にはまらなくていいのだという

ことを教えられた。

そんな黒田さんがギャラリーを開設したそうで、

そのギャラリーにわたしのサイン本を置いてくれることになった。

場所は吉原のど真ん中というかなりレアな場所にあって、

迷いながらそこにたどり着く道のりまでもが、黒田ワールドに思える。

この黒田さん手作りの地図も笑えた。

きっとそのギャラリーも黒田さんらしい ジャズィーで

独特な空間なんだろうと思う。

こんなプライベートギャラリーなんてなかなかできないな。

黒田さんの熱意を感じずにはいられない。

ぜひ道に迷うことを前提に、(これ重要!)

ふらふら遊びに行ってみてくださ〜い!

2010-03-02 | Posted in BLOGNo Comments »